地震。震度6弱。

11月22日、いい夫婦の日でした。
夜10時過ぎ。ギターの練習をしていたら、窓の外、山の方からゴゴゴゴと唸りのような地響き。
はっ!と思う間もなく足元からガタガタと揺れ始め、部屋を飛び出て妻と猫のいる居間に行こうとするところで停電。
揺れは10秒程だったらしいけど、もっと長かったような印象。
電灯を持って家の外周を見回りに玄関を出ると、遠く市内の方まで真っ暗になっているようで、満天の星空がキラキラと輝いて、まるで玄関を開けたら宇宙かと錯覚するほどの存在感で目に飛び込んできた。

ほんの一時ボーッとしていたかもしれない。すぐに電気が復旧。ウチの周りは、特に緊急を要するような被害は無さそうで、まずは一息安堵したのだった。

玄関の鍵を閉め忘れていたらしく、揺れで扉が少し開いてしまい、とっさに猫もどこかへ姿を消したので、表に飛び出してしまったかとも思ったけど、2階の、テーブルの下のお気に入りの場所にちゃんと身を潜めていた。安全な場所が解っているのだなぁ。

余震が続く中、実家や知り合いから電話やメールなどで心配のメッセージが届く。
ラジオをつけていると、小川村や白馬の方で被害が出ていることがだんだん分かってきた。

小川村は移住先の有力候補だったし、僕ら夫婦に長野移住を決意させてくれたとても縁のある村で友だちや知り合いも多い。

みんなの所は大丈夫?

村の古い家々が思い浮かび、心配にもなったが、だんだん連絡が着いたり、無事を知らせる発信があったり。

白馬では家が潰れてるとか、土砂で道が塞がっているとか、いろいろニュースが入って来て、明日の朝、全貌が見えたら結構酷いことになってるかも、とモヤモヤしながらその後しばらくガタガタと短いながらも余震があり、なかなか布団で寝る気になれず、ラジオをつけたまま炬燵でうとうとしてしまったのでした。


市内などはほとんど何事もなかったように見えるけど、善光寺でも参道の石燈籠が壊れたりもしていたし、それぞれの建物の造りや年代によって様々のようだ。

季節や時間帯によってはもっと被害が大きくなっただろう。日頃から有事の時の対策を話し合ったり確認しておく事は大事だなあと思った。

白馬村で崩壊した家屋に閉じ込められていた子どもやお年寄り、持ち上げて救助したのはご近所の人たちだというし、小川村でも地元集落の消防団が救援活動に飛び回っていたと聞く。
田舎の集落のいいところは日頃からコミュニケーションが取れているので、どこの家はどういう地盤にどういう構造で建っていて、寝室がどこでストーブをどこに置いている、なんてことを隣近所で把握している。
だからそんな災害の時、救援隊を待たずとも近隣同士で判断や救助が迅速に出来る。

かくいう我が家も、棲み始めた我々夫婦よりも、家や畑のあれこれに隣近所の方が詳しい。これはある意味、とても安心なことだなと思った。